経験記述「環境対策」「施工計画」の備え方
令和7年度の経験記述では、長いあいだ出ていなかった環境対策が設問2で出題されました。品質・安全・工程だけを準備していた人ほど手が止まったテーマです。ここでは、環境対策と施工計画を、同じ工事の材料からどう書くかをまとめます。
なぜ準備しておくべきか
令和6年度からは、1つの工事で2つのテーマを書く形になり、テーマを選ぶことができません。令和7年度の環境対策のように、しばらく出ていないテーマが急に出ることがあります。工事を1つ決めたら、品質・安全・工程に加えて、環境対策と施工計画の材料もメモしておきます。
環境対策で書ける措置
| 対象 | 条件の例 | 措置の例 |
|---|---|---|
| 騒音・振動 | 住宅が近い場所での掘削や杭打ち | 低騒音型・低振動型の建設機械を使う。作業時間を決めて近隣に周知する。特定建設作業の規制基準(敷地境界で騒音85dB、振動75dB)以下であることを測って確かめる |
| 粉じん | 乾燥した時期の土工事、解体 | 散水車で散水する。ダンプの荷台をシートで覆う |
| 道路の汚れ | 現場から一般道に出る車両 | 出口にタイヤ洗浄設備を設け、敷鉄板を清掃する |
| 濁水 | 雨水や湧水を河川に流す場合 | 沈砂池を設けて濁りを沈め、放流前に濁度やpHを確かめる |
| 建設副産物 | コンクリート塊、アスファルト塊、発生土 | 現場で分別し、再資源化施設へ運ぶ。発生土は他の工事で利用する |
騒音規制法・振動規制法では、杭打ちやバックホウを使う作業などが特定建設作業として規制されます。地域によって作業時間などの基準も決まっているので、自分の現場で確認した内容を書きます。
①民家から15mの位置での鋼矢板の打込みは、油圧式圧入機に変更し、敷地境界で騒音と振動を毎日測定して、規制基準以下であることを確認した。
②現場出口では、タイヤ洗浄機を設置し、一般道に土砂を持ち出さないようにした。
施工計画で書くこと
施工計画は、着手前にどう計画したかを書くテーマです。現場で起きたことへの対応ではなく、事前の検討が中心になります。
- 事前調査で分かった条件(地下埋設物、地下水位、交通量、近隣の状況)
- その条件から決めた施工方法(工法、機械の選定、仮設の配置)
- 関係機関との協議(道路占用、埋設物の管理者との立会い)
事前の試掘で地下水位が掘削底面より1.2m高いと分かったため、掘削は鋼矢板で止水したうえでウェルポイントにより地下水位を下げる計画とし、揚水した水は沈砂池を通してから放流する計画とした。
騒音規制法の特定建設作業では、敷地の境界線で騒音が を超えてはならず、振動規制法では振動が を超えてはならない。
環境関連の数値は、記述問題でも問われます。
準備のしかた
工事を1つ決めたら、品質・安全・工程・環境・施工計画の5テーマ分の文を作っておきます。全部を完璧に暗記しなくても、材料(数字と措置)が頭に入っていれば、本番で組み立て直せます。